男だったら巨根に憧れたことが一度くらいはあるんじゃないだろうか。
僕も例に漏れず、大きなアレで女の子をヒイヒイ言わせてみたい、と思ったことが何度もあった。
敢えて言えば、早熟ではあったと思う。付き合う相手もまだいなかった頃から、僕は何度もそういう場面を妄想しては、ヌキまくった。
自分なりに、トレーニングと称して自らの下半身をいろいろいじってみたりもした。
僕のデカすぎるち●こを受け入れた、唯一の相手は妹だった
それが功を奏したのか、思春期なかばを過ぎたあたりから、僕の下半身の成長は度を越えて著しいものになった。
皮がむけるまではそれほどでもなかったが、包茎が治ったあたりから僕のアレはみるみる大きくなっていった。
長さも、太さも、我ながらほれぼれするほどだった。
もっとも、修学旅行のときだけは恥ずかしかった。風呂の時に同級生にからかわれてしまうからだ。
けれど、それも一面では誇らしく、僕は内心、将来の自分の桃色の生活を想像してはワクワクしたものだ。
きっと、僕の下半身を見た女の子は虜になってくれるに違いない。
でかいち●こにはそれだけの威力があると無根拠に思っていたのだ。
今思えば、本当に無邪気なものだったと思う。
ここまでわざわざ過去形で書いたのは、それが間違いだということをその後嫌というほど思い知らされたからだ。
もっとも、その結果として、僕は意外な相手と肉体関係を結ぶことになった。
実の妹という、およそあり得ない相手だった。
いくら飢えているからといって、まさか自分が近親相姦に及ぶことになるとは思いもしなかったが、こういうことも起こる時には起こるものだ。
先にそこに至るまでの経緯について話しておく。
僕にはじめての彼女が出来たのは、大学生になってからだった。
早々と付き合う連中も多かった周囲に比べたら、遅めのデビューだったと言える。
当時も今も僕は周囲に影響されやすく、相手ができるまでは焦りもあった。
でも、できてしまえばそんなことは関係ない。幸せそのものだったし、もうちょっとでセックスできると思うと希望に胸が膨らんだ。
大学生といえばまだ性欲の塊だから、欲望を自制するのには苦労したが、付き合いは徐々に深まっていったし、もう一息だ。
だが、そんな僕の希望は、初体験のその夜に打ち砕かれた。
初体験と言ったが、あれを初体験と言ってよいのかは微妙だ。
何しろ、先っぽしか入らなかったのだから。
モノを見せた時点で雲行きは既に怪しかったのだけど、身体を少し押し出した時点で、僕のはじめての相手は甲高い悲鳴を上げた。
もちろん気持ちよさからの悲鳴じゃない。純粋に、苦痛を訴えてのものだった。
その頃にはそれこそ洋モノのAV並みにごつごつしく成長し切っていた僕の下半身は、彼女のアソコに挿入するにはデカすぎたのだ。
赤ん坊が出てくるくらいだからどんな性器でも挿入は可能。そんなことがよく言われるけれど、あれはデタラメだ。
理屈だけでいえばそうかもしれないが、それは物理的には可能という話でしかない。
出産は、それ相応の苦痛が前提だ。
はじめから、快感前提のセックスとは語る次元が違う。
結局、その夜は早々に引き抜いて手で処理して寝た。
今までとは全く違った種類の焦りが、僕の頭を満たした。
もしかして、僕がやってきたトレーニングは、まったくの逆効果だったんじゃないだろうか。
とはいえ、その時点では僕はまだあきらめてはいなかった。
次はもう少し濡らせば、意外とするっと入るかもしれない。
けれど、それが甘い見立てだったことはすぐにわかった。
どんなにクンニや愛撫に時間をかけても、彼女の膣は僕のあれを入口ではじき返した。
何度も何度もそれを繰り返すうち、まず彼女の方が先に根をあげた。だんだん興奮さえしなくなってきたようで、濡れること自体がなくなっていったのだ。
そして、僕たちは程なく別れた。
いくら好きでも、セックスそのものが不可能なのは、さすがに辛すぎたのだ。
この時、デカいち●こというものが、セックスはもちろん、女の子と付き合うということ、それ自体に支障をもたらすという厳然たる事実を、僕は心底悟った。
もっとも、そう簡単にあきらめがつくはずもない。
僕はその後も、懲りずに何人かとつきあった。どこかに、僕のデカチンを受け入れられる女の子がいるはずだ。なかば神頼みのような心境だったが、そう思わないとやっていられなかった。
僕は取り立ててモテるというほどではないが、幸いなことに女の子と接触する機会は多く、相手をみつけるまではそんなに苦労しなかったのだ。
ただ、その後となると話は別で、何人付き合ってみても、まともなセックスは不可能だった。
いざ本番となった時点でおしまい。一人だけ入るには入った子がいたが、その子にしても動こうとするとみるみる涙目になり、とても続けられる雰囲気ではなくなってしまった。
同じパターンを5、6人ほど繰り返したあたりで、とうとう僕の方も気力が萎えた。
仕方がない。
割り切れないけれど、こればかりはどうしようもない。
そして、僕は彼女を作るのを諦めた。その代わりに、部屋のPCにはみるみるエロ動画が溜まっていった。
いくら自分でしたところで内心の不満は溜まるばかりだったが、それ以外に打つ手がなかったのだ。
そうこうするうちに卒業を迎え、僕は独り身のまま社会人デビューすることになった。
社会人の仕事は辛いと聞いてはいたけれど、確かに想像以上の忙しさだった。
ただ、社風は温厚な会社だったし、その忙しさも僕にとってはむしろありがたかった。
なにしろ、仕事をしている間は、彼女を作れない辛さを忘れられる。
時間を持て余していた大学時代よりも、心理的には楽だったほどだ。
それでも、それは仕事をしている間だけで、家に帰る道々でふと我に返ると、どっと落ち込みが襲ってくることは少なくなかった。
そして、さらに2年ほどが経った。ここでようやく妹の出番になる。
妹は僕とは2歳違いで、当時はまだふたりとも実家住まいだった。
その年就職した妹は、会社ではうまくいっていたようだが、それなりの悩みはあったようで、よく相談に乗ったりはしていた。
もともと仲はよかったけれど、社会人になってからは、お互い時間がない割には以前よりも話す機会が増えていたほどだ。
話題は社外秘に触れない範囲の仕事のことがほとんどだったけれど、たまに異性関係の話がぽろっと出ることもあった。
曲がりなりにも家族である僕に男の話を漏らす妹というのもどうかと個人的には思うのだけれど、妹は男関係についてはお世辞にもうまくいっていなかったのだ。
とはいえ、妹はモテないタイプではない。
客観的に見れば、妹は僕とは違って十分以上にモテそうなタイプだった。
モデル並みというわけではもちろんないけれど、顔は典型的な可愛らしい感じだし、作りも整っている。
胸は小さめだけれど、身体全体も不健康でない程度のやせ型でバランスはとれていた。グラマー好きな男でない限りは別に不満を抱くほどでもないだろう。
さらに言えば、性格だって穏やかなもので、周囲にも好かれるタイプだ。
そんなだから、実際に妹は、付き合う相手の人数そのものは多かった。本人から誘ったりするわけではなかったようだから、いかにモテたのかは想像がつくだろう。
学生の間などは、相手が途切れることがなかったほどだ。
ただ、その割にはことごとく長続きしないのだ。
それは社会人になってからも変わらなかった。
入社から半年たたないうちに、既に妹の男は(直接聞いただけで)3人は替わっていたし、妹の様子を見た限りではその誰もともあまりいい別れ方ではなかったようだ。
ここまでくると、兄としても不思議だった。
とはいえ、僕自身がまともに付き合えていない以上、助言できる立場でもない。せいぜい愚痴を聞いているだけだった。
妹は、愚痴るとはいってもあまり深い所まで語ってくるタイプではなかったし、僕が付き合っていないことも知っていた(その理由はさすがに話していなかったが)から、気を遣って小出しにしてくれていた。
だから僕も聞いていて不快ということはなかった。
それは、忘れもしない、11月のある夜のことだった。
その日は週末で、その日に限って残業も飲みもなく、僕は早々に家に帰りついた。
家には誰もいなかった。両親はこの週末にちょっと旅行に出るという話だったが、早くももう出かけたらしい。
(週末かあ…彼女がいれば、今頃デートでもしてんだろうになあ)
結婚から数十年を経ていまだに仲睦まじくやっている両親のことを思うと、なおさら自分の不遇が身に染みて、どっと疲れが襲ってきた。
こういう気分で遅くまで起きていても、いいことはない。
さっさとAVでも見て、一発ヌいて寝よう。
そう思っていると、ガチャリと鍵を回す音がして、玄関のドアが開いた。妹も帰ってきたのだ。
「あれ、早かったな」
「兄ちゃんこそ…」
妹がこんなに早く帰ってくることは珍しい。仕事は当然として、彼氏とのデートが入ることも多いのだ。まして週末だ。
「どうしたんだよ、今日はデートじゃないのか?」
「うん、まあ、ね…」
歯切れの悪い返事を返しながら、妹は居間に入ってくるなりカバンを放り出し、上着も脱がずにソファに倒れ込むように腰を下ろした。
スーツのスカートに派手な皺がより、ツルツルした裏地が覗いたが、それを気にする様子もない。
一目で疲れているのがわかる。第一、朝とくらべても、明らかに顔がやつれている。
「…体調でも悪いのか?薬ならあるぞ?」
「ありがと…でも、そういうんじゃないから…別れただけ」
「はあ!?オマエ、今週のアタマじゃなかったか?付き合い始めたとかなんとか言ってたの…」
「うん…ははは…最短記録…」
いくら妹でも、1週間たらずというのはありえない。がっくりとうなだれている。
感情をあまりあからさまに出すことのない妹にしては珍しいほどの落ち込み方だった。
よっぽどのことだったのだろう。
これ以上、こちらから突っ込むのは憚られた。
僕は気をそらそうと、わざと明るい声で言った。
「今日は飯は作ってやるよ。何がいい?」
「…」
無駄だったようだ。
返事はしばらく返ってこなかった。
ややあって、暗い声が返ってきた。もっとも、それは僕の言葉への返答ではなかった。
「…兄ちゃんさ、ちょっと聞いていい?」
「ん?」
「…気を悪くしたらゴメン。兄ちゃん、今まで、付き合ったことはあったよね」
「あ、ああ…何度かな」
「じゃあ聞くけど…やっぱり、気持ちよくないと、嫌?」
一瞬、僕はその意味を理解できなかった。
戸惑っていると、妹は続けた。
「アソコが緩いと…エッチするとき気持ちよくないと、やっぱりだめなのかなあ」
「…え」
「ガバガバで挿れてる気がしないっていうんだよね。…まあ、あたしも中に入ってる感じ、全然しないんだけど」
あっけにとられた。
妹はこれでも控えめなたちで、普段は人並み以上に自制するタイプだ。
シモの話を振ってくることなんてそれまで一度もなかった。だからかえって衝撃が大きかった。
しかも、それ以上に話の内容が内容だ。まともなセックス自体できたためしがない僕に、応えられるはずがない。
僕は、精一杯の回答をひねり出した。
「ま、まあなあ…でも、とりあえず最後まではするんだろ?」
「うん…」
「それができるんなら、あとは気持ち次第でなんとでもなるんじゃないか?続くか続かないかなんて」
「うん…あたしもそう思うんだけど…でも、現に続かないんだよね…いっつも、同じことの繰り返しで」
「…」
「…でも、だからって怒れないんだよね…あたしも、物足りないのは確かだし」
「そうなのか?」
「そりゃね…やっぱり、気持ちよくなりたいよ…だから気持ちはわかるの。いくらきれいごと言ったって、体の相性って大事だもん…だから余計、やりきれない」
「…」
どうやら、挿入できるからと言ってそれで何とかなるというものでもないらしい。
僕までなんだかしんみりしてきたところで、妹は言った。
「でも、だからって付き合わないのも寂しいしさ…声かけられたらうれしくて、また同じことになっちゃう。…何度繰り返してるんだって話だよね」
「…」
「…兄ちゃんはさ…寂しいとか思わない?…彼女まだ作らないの?」
僕の事情を知らない妹としては自然な疑問だろうし、この質問を投げかけられたことは、別に初めてではなかった。
そして、それまで僕はこの手の質問には、適当にお茶を濁して答えてきた。
ただ、もともと僕自身の気分もよくなかったのに加えて、直前に妹自身の赤裸々な言葉を聞いた後だ。
僕は半ば無意識に、普段とは正反対のストレートな返事を返していた。
「ああ…まだっていうか、多分作らない。そもそも入んないしな」
「…え?」
「言った通りだよ。デカすぎて、入れらんないの」
「ええっ…!?」
一瞬あっけにとられたあと、妹の顔はみるみるうちに真っ赤になっていった。首筋までが紅潮している。
自分があそこまで露骨な話をした後にこれはない。
けれど、その反応を見て、僕ははっと我に返った。
「…わ、悪い」
「う、ううん…あたしが、聞いたんだし…こっちこそゴメン」
その時は、それで終わった。
手早く晩飯を用意し、僕らはそそくさと味気ない食事を済ませて部屋に戻ることにした。
さすがにきまずかったのだ。
けれど、おやすみを言って自室のドアを後ろ手に閉めたとたん、先ほどの話が急に脳裏に浮かび上がってきた。
緊張してそれまで考える余裕もなかった分、一人になったとたんに急に頭が働き始めたのだろう。
(…ガバマン、ねえ…でもそれなら、男の方がデカいなら逆にうってつけなんじゃ…)
そこまで何気なく考えたところで、続けて自分の中に沸き上がってきた妄想に、僕はゾッとした。
僕はごく自然に、自分のデカいち●こが、実の妹の胎内を容赦なくえぐる様を想像していたのだ。
現実には当然見たこともない、妹の快楽に歪んだ顔が、なぜか異常な実在感をもって僕に迫った。
(な…何考えてんだ!)
自分を叱った。けれど、その理性に逆らうように、僕の股間は、パジャマの前面を突き破らん限りにいきり立っていた。
過去の彼女たちとは正反対に、根元まで僕の巨根を受け入れ、その圧力に喘ぐ妹の姿。
寝床に入っても目を閉じても、それは幻覚のように視界にちらつく。
一回抜いてから寝ればまだマシだったろうに、僕はそれをしなかった。
後ろめたかったのだ。
疲れてはいたし、こんな状態でもなんとか眠りに入ることはできるだろう…。
けれど、それは間違いだった。
いつまでたっても勃起は収まらず、とうとう僕はその晩、一睡もできなかった。
窓から朝日の光が入ってきたあたりで、とうとう寝るのを諦めて起き上がった。
夕べ以上に身体がだるかった。
横になっていれば少しは回復するかと思ったが、それは無駄な期待だったらしい。
股間は相変わらず、盛り上がったままだった。
なまじデカい分露骨に目立つ。ズボンをはいてみたが、ちらっとでも見れば一目でわかってしまう。
仕方なく、股間が隠れるように腰に上着を巻き付けた。それでもよくよく見れば布地が盛り上がっていたが、なんとかごまかせる範囲だろう。
家の中でこんな格好をするのはおかしかったが、間違っても妹にこんな姿を見せるわけには行かない。
まだ早い時間だったが、リビングに降りていくと意外なことに妹ももう起きていた。
私服のスカート姿だ。
「おはよう…なんか、凄い顔してるよ」
「顔?」
「クマ、できてる。真っ黒だよ。徹夜?」
「あ、ああ…」
鏡は見ていなかったが、考えてみればこれだけだるいのだ。そりゃ、顔にも出ているだろう。
ただ、そういう妹の顔も相当なものだった。
目が真っ赤なのは部屋に戻ってから泣きはらしたのだろうけれど、それに加えてクマだってはっきりできている。
眠れなかったのはお互い様らしい。
「ご飯、もう食べる?」
「そうだなあ、目も覚めたし、食うか」
「じゃ、今朝はあたしが作るよ。昨日は作らせちゃったし」
「そっか、悪いな」
エプロンをつけて、妹がキッチンに向かう。そう丈が短いわけではないが、いかにも薄手のスカートが身体の動きに合わせてひらひらと軽く揺れ、太ももがかなりはっきりと見えた。
その時、腰に巻き付けた上着の下で、はっきりと股間の硬さが増した。
…一体、どうしてしまったんだ。気の迷いにもほどがある。
僕は改めて自分を叱ったが、一度硬くなった巨根は一向に硬さを失わない。
「ゆうべは、ごめん」
ポツリと、妹が言った。
「別にいいって」
「嫌じゃなかった?兄ちゃんのことにまで踏み込んじゃって…」
「気にしてない。それより、お前があんなこと言うってことにおどろいたよ」
「はは…そう言われると恥ずかしいな」
小さく、コンロに火が入る音がした。
しばらくして、ぐつぐつと煮立つ音がする。
いい匂いが漂ってきた。
「でも、びっくりしちゃった…兄ちゃん、おかしいとは思ってたんだけど」
「そうか?」
「だって、彼女くらい作ろうと思えば作れそうじゃない」
「買いかぶりだって。お前ほどじゃないよ」
「そっちこそ、買いかぶりじゃない」
料理の香りが、ますます濃く漂ってくる。
「はあ…でもうまくいかないものなんだね。お互い」
「ままならないよなあ…でも相手があることだしな」
「ホント…あーあ…ない物ねだりだね。兄ちゃんも、あたしも」
「まあ、な…」
「兄ちゃんってさ…大きいって言ってもどれくらいなの?」
唐突な妹の問いかけに、僕は言葉に詰まった。
繰り返すが、普段妹は下ネタを振られることはあっても、自分から振ってくるタイプではない。昨夜はあくまでも例外中の例外だ。
だから、その言葉には、違和感しか感じなかった。
まだ、昨夜から調子が狂ったままなんだろうか。
ただ、正直に告白すると、ただでさえ興奮していた僕にとって、その一言は絶大な効果を持っていた。されたことはないが、言葉責めというのはこういうものなのかもしれない。
ズボンの圧迫感がどうしようもなくきつかった。
「ま…まあ、察してくれよ」
「自分で計ったこととかないの?」
「そこまではしてないよ。まあ…学校出るころ、男友達にはビビられてたな」
計ったことがないというのは嘘だが、おどろかれたというのは事実だ。
大学の終わりの卒業旅行で一緒に風呂に入った時、男性陣たちは本気で驚いていた。
もっとも、彼らの目には同時に憐れみの光もあったのだが。
昔と違って、大きさが必ずしもメリットにはならないことくらいは、みんなわかっている。
「それ、相当すごいんじゃないの?男同士で驚かれるって…」
「男同士ったってなあ…別に見慣れてるわけでもないしな」
「あ、そりゃそっか…」
話の内容はともかく、妹は楽しんではいるようで、こちらを振り返ってニコッと笑った。
それならそれでいいかと思っていると、妹はとんでもないことを言った。
「でも、そんな大きいなら…あたしみたいなガバガバには、それくらいがちょうどいいのかな」
独り言のような言葉だったが、本気で、息が止まりそうになった。
喉に無理な負担がかかったせいか、ゴホゴホと我ながらくぐもった咳が出る。
昨夜何度も寝床の中で考えた内容、そのまま。
妹が何を考えていたのかはわからない。
けれど、妹の口から飛び出してきたその言葉はいくらなんでも重すぎた。
服の下の僕の息子は、今度こそはちきれんばかりに限界まで膨れ上がった。
血流が集まり過ぎたせいか、鈍痛さえ走った。
もちろん、その場で行動を起こしたわけじゃない。けれど、変化は態度にも表情にもはっきり出ていたはずだ。
妹は慌てたように言った。
「ご、ごめん!…あたし、ホントどうかしてる…」
「…」
「り、料理、もうできるから!お腹、すいたでしょ?」
取り繕っていることが見え見えのその言葉に、僕は返事を返せなかった。
妹も、気が動転していたんだろう。
にわかにあわただしくなった妹の身体の動きに、また、スカートが翻った。
裾から、ちらりと薄い布地が見えた。
裏地かスリップかだろう。
それを眺めながら、僕はじくじくと先端からしみだしてくる、自分の液体の感触を感じていた。